アルル&カーバンクルのSAPIXで2022お受験クエスト

2022年受験。サラリーマン家族がぷよぷよしながら難関私立中高を目指す七転八倒の攻略日記。サタン(父)と毒りんご(母)二人でやってます

死に至る病(やまい)

桜は咲いたが、空気の冷たい春の朝。
サタンは一人、病院の待合室にいた。


「サタンさん、検査の結果が出たので、診察室へおこしください。」

受付の看護師が忙しそうにそう告げた。


「...」
診察室は重い空気につつまれている。


しばらく無言で写真を見ていた担当医は、重い口を開きこう告げた。
「サタンさん、CTの結果を確認しましたが...残念です。」


(えっ!!...まさか?)

サタンの心臓の鼓動が一段階上がった。

担当医は続けた。
「薬物での治療は、
 これ以上続けても効果が期待できません。
 そうなると、選択肢としては...
 手術するしか、ありません。」


サタンは驚いた。
「手術ですか!?」

「はい、残念ながら、そうなります。」


蛍光灯の明るい診察室が、まるで真っ暗になったように感じた。


(嘘だろ...?
 ...だって...)

薬物治療を続けて約1ヶ月。

だが、効果はまるで無かった。


(だって...5年前の手術で...)

こういうのを、人は「不治の病」と、
そう呼ぶのだろうか。

なぜなら、 サタンがこの病気で手術をするのは、これが2回目だからだ。


(...5年前の手術で...
 完全に取り除いたはずじゃ無いか!)

...そのはずだった。



死に至る病やまい)、それとの戦い。

人類の医療研究の歴史を、一言で説明するなら、そういう事になるだろう。


黄熱病と戦い、最後は自ら黄熱病で死んだ野口英世

黒死病ペストがヨーロッパを恐怖のどん底に叩き落としたのは過去の話だが、発展途上国では今もなお深刻な病気だ。

青カビを培養して生成するペニシリン
そして、ペニシリンの効かない病原体に効果のあるストレプトマイシン
これら抗生物質の発明は、まさに新たな病と人類との闘いの象徴とも言える。

いつの時代も、人は死に至る病を恐れ、その恐怖から医療は発展してきた。


日進月歩の医療技術は、どんな病でも、たとえそれが今、不治の病と呼ばれるようなものでも、時間を重ねて研究すれば、いつか必ず治療できるようになる。サタンはそう信じている。

だか、今この時に、サタンの抱える病を治療できるかと言えば...残念だが、必ずしもそうとは言い切れないのだ。


「サタンさん、写真のこの部分ですが...」
担当医の説明はサタンの耳にほとんど届いていなかった。


(毒りんご...)
普段厳しい毒りんご。でも、サタンが病気になると、とても心配してくれた。

(アルル...)
サタンを慕い、サタンを信じ、まだその小さい体で、辛い勉強を毎日頑っている。

カーバンクル...)
幼稚園に入ったばかりで、幼いカーバンクルには、まだまだ父親の支えが必要だ。


守らなければならない。

サタンは手術に怖気づいている場合ではないのだ。


「先生...」

担当医
「では、尿路結石の手術の日を決めましょうか。
 いつ行けますか?
 1泊2日の入院が必要です。」

「土曜日行けますか?」

担当医
「土曜日もありますが、混むので遅くなりますよ。」

「じゃあ、職場で相談して、
 また予約しに来ます。」


こうして、サタンは病院から帰りました。

そうです。
サタンの病気は、尿路結石です。

ガンでもないし、ましてや死ぬような病気ではありません。

心配してくれた人、ごめんなさい。
いや、本当にごめんなさい。
(o´д人))



ただ、知っている人は知ってますが、尿路結石は絶望的に痛い病気です。
(っ´・ω・`⊂)

発作が出たら、痛くて身動きできません。
手術後も、1泊2日の地獄ツアーの出発です。
(((((´;ω;)))))ガクガクブルブル


前回の手術では、一回の入院中に、ナースコールを5回しました。
まさに七転八倒の苦しみです。

サタンは、本当に手術が怖いんです。


前回の手術で、一度全部石は出たんですが、まさかたった5年で新たな石が2つも生まれるなんて。
ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!

サタンが最初に尿路結石になったのは若干20歳の時です。サタンは石ができやすい体質だから気をつけなさいと言われました。
あれから20年、尿路結石との戦いはまだ続いています。
サタンの尿路結石との戦いは、毒りんごよりも長いんです。


家に帰って、毒りんごに報告しました。
「えーっ、またなの?
 お疲れさん。」


お疲れさん、なんて、生易しいもんじゃないんだってば!
(´тωт`)

うわあああああああ!!
怖いよぉおおおおおお!!!!

手術、こわいよぉおおおお!!
〃""∩ _,,_
⊂⌒(`Д´) ヤダヤダ!
 \_つ⊂ノ


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2019年3月おすすめ記事

サタンです。

「アルル&カーバンクルSAPIXでお受験クエスト」の開始から2ヶ月が経ちました。

今月はまさに激動、の言葉がふさわしい1ヶ月でした。兎にも角にも計算コンテストの影響が絶大でしたね。一ヶ月前は、こんな状況になる事なんてまるで想像してませんでしたよ。


それでは、3月中のアクセス数が多かった記事と、その他おすすめ記事を紹介します。

ちなみに、2019年2月おすすめ記事はこちらです。


★アクセス数ランキング
1位
3月の組み替えテスト

 3月の組み換えテストに向けての決意表明した記事が1位です。でも実際は、これが1位というよりも、「計算コンテストで見えた弱点」投稿後の週明けでアクセスが集中し、結果1位でって感じです。

2位
3月の組み替えテストは大苦戦

 でもって、その組み換えテストの敗北宣言が2位です。残念です。

3位
計算コンテストで見えた弱点

 この記事と、翌日の「計算コンテストの対策方針」が、読者登録数を劇的に増やした神記事です。☆の数は後者がダントツで、この記事の前と後では、アクセス数がまるで違います。アルルを応援してくれる人がぐっと増えました。

4位
組分けテスト採点結果と計算力コンテスト

 組分けテストの結果報告です。サタンがやらかした結果、酷い結果に。でも、その記事のアクセス数が多いとは...複雑な気持ちです。

5位
二人で横浜Walker

 カーバンクルとの横浜一日珍道中。たった1日の旅ですが思わぬ展開続出で、全八回に及ぶ大長編に。ちなみに、第四話横浜マリンタワーが1番アクセス数が多かった回で、この話単独で5位です。


★サタンのおすすめ記事
孤独のスパイス

 サタンの短編小説の2作目です。
「俺は孤独。孤独なヒーロー。」がキャッチフレーズのこの話、アクセス数だけなら1作目「細菌男」にも匹敵します。

★サタンのおすすめ記事2
ウルトラマンの尊厳

 実は、星の数ならトップクラスの記事です。なぜこの記事が?カーバンクルの記事が地味に人気みたいです。



サタンのお受験クエストは、元号が令和になっても続きます。引き継ぎ、よろしくお願いします。


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漢字の書き取り方法、間違ってるよ

サタンです。

アルル(姉小4)の学習量は、新四年生あたりから、急にボリュームアップしてきました。

やっぱり、理科と社会の暗記2科目が増えたのがキツいですね。
( ´•ω•` )

そんな中、アルルが苦労しているのが、漢字だったりします。
理科や社会で、ひらがなで書けるけど、まだ漢字では書けない、そういう単語が多いです。


そこで、アルルには漢字の書き取りをしてもらう訳ですが、皆さん、間違った漢字の書き取りをやってませんか?

サタンが小さい頃なんかは、完全に間違った書き取りのやり方をしていて、漢字を覚えるのに、ものすごい無駄な時間を消費していました。


まあ、当時は仕方ないですが、今は脳科学の研究が発達していて、正しい書き取りの仕方がはっきりわかってきています。

でも、小学校の宿題とかでは、相変わらず間違った書き取りをさせていたりするので、サタンは、たまにイライラする事があります。皆さんも、くれぐれもご注意ください。


その間違った書き取りの仕方とは、一度に同じ文字を大量に書かせる方法です。


書き取りって、そういう物だと思ってませんか?
でもこれ、間違ってます。
∧_∧
(乂•·̫ • )

もしやってる人がいたら、学校の書き取りの宿題を何も考えずそのままの方法でやってる人がいたら、明日からすぐやめてください。
o(*≧□≦)o ダメ!!


正しい書き取りの方法とは、1回で書く書き取りの数はせいぜい3回まで、その代わりに、時間をおいてからチェックして忘れてないか確認するのが正しいです。
(^ー゚)b

10文字の漢字があったら、まずそれを3回書かせます。その日は終了です。
次の日、その漢字を覚えているかテストして確認します。忘れていたものだけ、また3回書かせます。
また次の日、昨日間違ったものだけ、覚えているか確認します。で、忘れていたものだけ、また3回書かせます。

これを繰り返して、初めは10文字だったのが、次の日7文字、次の日4文字...と、減ってゆき、最後は間違った問題をゼロにします。

あとはテスト前とかで、ここでは一度覚えていた分も含めて10問全問チェックして、覚えてなかったら...を、繰り返します。

これが、正しい書き取りの仕方です。
...φ(..;)


これは、脳科学で言うところの、「短期記憶、長期記憶の仕組み」と「忘却曲線」によるものです。


人が記憶するためには、2段階の記憶が必要です。

丁度、パソコンが「メモリー(容量が小さいがすぐに使える記憶装置)」と「ハードディスク(動作が遅いが大量の記憶ができる装置)」の2つを持つように、それらは独立した記憶装置になっています。


1回で何回書き取りしても、インプットしているのは「短期記憶」(=メモリー)部分です。
3回書こうが、10回書こうが同じです。


長期記憶(=ハードディスク)にインプットするには、「定期的に短期記憶を呼び出して定着させる」しか方法が無いんです。

定着の度合いを確認する方法も、「少し時間を置いてから確認する」事で対応解します。
(*゚Д゚)φ))

テスト前に全問チェックするのは、人の長期記憶は「忘却曲線」と言う法則に従って、時間と共に失われてしまうからです。
でも、思い出すのは3回書けばいいんです。


なのに、漢字ドリルとかでは、今だにバカみたいに何回も同じ文字をガリガリ書かせる形になっています。
なので、知らない人が使うと、ただ無駄な労力を子供にかけて、いじめいるだけです。
(´>_<`)


また、勉強を教える時にやりがちなのは「間違ったときに罰ゲームとして書き取りをさせる」ことです。

当然、間違ってます。

間違った問題の確認は非常に大事ですが、罰ゲームとして書き取りをさせる人は、一度に無駄な数の書き取りを、それこそ5回も10回もさせるパターンがあります。

アホですか?
そんな勉強のやらせ方をしているから、間違うんです。

これは、記憶させる効果が無いどころか、子供を勉強嫌いにさせる最悪の方法です。
子供に罰ゲームさせる前に、親が代わりに書き取りをして、昔の理不尽で無駄な勉強をさせられる辛さを思い出すべきです。

何度間違っている漢字だろうか、重要な単語だろうが、3回書かせてまた明日、明後日に確認すればそれでいいんです。


間違った書き取りをさせていたお母さんがいれば、明日からは正しい書き取りの仕方に変えてください。
そして、それで余った時間はどうか、子供の自由な時間に使ってあげてください。
サタンからのお願いです。m( _ _ )m


ただ、学校の宿題で出てくるものは、無駄と思ってもやるしかないです。
正直者やめてほしいですが、でもせめてその場合は、書き取りを数回に分けて実施してください。

例えば、ある文字を10回書き取りする宿題があるとします。

これを、一度に書き取りのするのではなく、例えば一度に3〜4回の書き取りを、30分おきの3回に分けて行う、に変えるだけでも、書き取り後の長期記憶への定着率が劇的に変わります。


このやり方は、正直言って親の負担は上がります。まちがった問題を管理しておく必要があるからです。

でも、アルルは本当に頑張っています。
サタンにできる事は、アルルの努力が無駄な方向に向かないよう気をかける、ただそれだけです。

でも、サタンはそれに全力を注ぐ事にしてるんです。


サタンのお受験クエストには、アルルに無駄な事をしている余裕は無いのです。


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