二人で横浜Walker⑥
サタンとカーバンクルの二人で横浜Walkerな旅、第六話です。
既に疲れの色が隠せないサタン、そしてベビーカーでおやつを食べながら移動中のカーバンクル(弟3歳)。
いつの間にか、道案内の人までいなくなっていまう、本当にマズい状態に陥りました。
それもそのハズ、たった5kmのコースに、スタートからもう四時間半が経過しており、とっくの昔にゴールしていておかしくない時間ですが、サタンはまだこの場所です。
まだ、1/4ぐらい残ってます。
この先、横浜スタジアムの向こう、横浜市役所に最後のチェックポイントがあります。
ですが、サタンが到着する頃には、と言うか、既に今の時点で、解散して人がいなくなっている可能性が出てきてしました。
『お疲れ様でしたー、もう参加者はみんな通過したので、本日はこれで解散です。この後、打ち上げがありマース』とか言っちゃってるかもしれません。
本当にやばい!!
この先は、絶対に寄り道禁止ッ!
サタンは強く心に誓いました。
通りを抜けて、横浜スタジアムに隣接する横浜公園に着きました。
試合中でしょうか? 歓声がここまで聞こえてきます。
横浜スタジアムの公園はなかなか大きな公園です。
しかし、これはただの公園です。
参加者の無料特典や、割引クーポンとか、そんなのはありません。はじめから全部タダで遊べる公園です。
つまり、サタンを惹きつけものは何も無いと言うことです。
迷うまでもなく、スルー決定です。
サタンは足早に公園を通り過ぎようとしました。
「こっち」
さっきまで、比較的おとなしかったカーバンクルが突然言いました。
(;゚д゚)ェ…
嫌な汗が出ました。
「こっち」
カーバンクルは、公園の入り口を指差し、再びそう言いました。
ま...待ってくれ!
これはどう見ても、普通の公園だ!
今は、今だけは無理なんだ!
「カーバンクル、お父さんはちょっと急いでるから、先に行ってもいいかな?
公園は、また今度行こうね。」
「だめ。こっち。」
まさに、有無を言わせぬ切り返し。
サタンの意見なんかまるで聞いちゃいません。
毒りんご(ママ)の血がこんなところに受け継がれていました。
( ;꒪⌓꒪;)
もういい。
話しても埒が明かないので、カーバンクルの言葉は無視して、公園を通り過ぎる事にしました。
「ダメーーッ!!」
ところがカーバンクルは、サタンの一瞬のスキを着いてベビーカーを飛び降りて、単身公園へと走り出してしまったのです。
ガッシャーン!
カーバンクルが飛び降りた勢いで、ベビーカーが倒れました。
「カーバンクルッ!!」
\("▔□▔)/
混乱するサタン。
だかカーバンクルは、後ろも振り向かず、一直線に公園の中へ。
ベビーカーを立て直しているサタンは、一歩出遅れました。
ま、待ってくれーー!
どこだっ! カーバンクル!
いました。
ハナから話の通じる相手ではありませんでした。
サタンはあきらめて、少しだけカーバンクルに遊んで満足してもらう事にしました。
ああ...時間が過ぎていく...
楽しそうなカーバンクルを見ていると、少しだけイラッとします。
なぜか、公園にある龍の像を拝み始めました。
マズい。まるでコントロールが効かない。
まだコントロールが効かない状態です。
しかしこの後、ふと自動販売機に目線が移ったのを、サタンは見逃しませんでした。
「カーバンクル、ベビーカーの上で、
ジュース飲もうか!?」
「うん!」
嗚呼、素晴らしき哉。
( ̄∇ ̄ノノ"パチパチパチ!!
我が子ながら、欲望にはとことん忠実です。
今回ばかりは、それを利用させていただきました。
(ΦωΦ)フフフ…
こうして、ぶどうジュースを飲むカーバンクルを連れ、サタンは無事に普通の公園を脱出したのでした。
急げサタン、チェックポイントはもうすぐです。
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